私道と公道の違いとは?

📝 不動産知識 / 私道・公道ガイド

私道と公道の違いとは?——売買・建替え・修繕で気をつけるべきポイントを徹底解説【2026年版】
東京城東エリアの下町でとくに重要な道路問題

私道と公道の違い 私道負担 接道義務 再建築不可 2項道路・セットバック 2026年更新
「私道に面した土地を買いたいが何に気をつければいいか」「私道負担って何?費用はかかるの?」「2項道路・セットバックって何?」「私道に面した物件は売却しにくいのか」——葛飾区・足立区・江戸川区・墨田区・荒川区などの城東エリアの下町には私道・位置指定道路・2項道路に面した物件が数多くあります。道路の種類は不動産の価値・売却・建替えに直結する重要なテーマです。本記事で私道と公道の違い・注意すべきポイントを分かりやすく解説します。

この記事の目次

  1. 公道と私道——そもそも何が違うのか
  2. 建築基準法上の道路の種類(1項・2項・位置指定道路など)
  3. 2項道路とセットバック——城東エリアで特に多い問題
  4. 私道負担とは——費用・修繕・通行権の問題
  5. 私道に面した物件の売買で気をつけること
  6. 再建築不可物件——接道義務を満たせない土地
  7. 道路問題が絡む売却の対処法
  8. よくある疑問Q&A
  9. まとめ・無料相談のご案内

01公道と私道——そもそも何が違うのか

道路は「誰が所有・管理しているか」によって公道と私道に分かれます。この区別が不動産取引で非常に重要な意味を持ちます。

🏛️ 公道(こうどう)

国・都道府県・市区町村が所有・管理する道路

修繕・清掃は行政が行う

固定資産税は課税されない

誰でも自由に通行できる

登記簿上「公衆用道路」または「道路」と表示

🏠 私道(しどう)

個人・法人が所有する道路

修繕費用は原則として所有者が負担

固定資産税が課税される場合がある

通行には所有者の承諾が必要な場合がある

登記簿上は「公衆用道路」でも私有の場合がある

💡 「見た目は道路」でも所有者が違う——確認が必須

地図・現地で見ると「普通の道路」に見えても、登記簿・公図で確認すると私有地(個人所有の道路)だったというケースが城東エリアの下町では非常に多いです。不動産の売買・建替えの際には道路の種別・所有者の確認が必須です。重要事項説明書には道路の種別が記載されますが、売主・買主ともに理解しておくことが重要です。

02建築基準法上の道路の種類(1項・2項・位置指定道路など)

不動産取引で最も重要なのは「建築基準法上の道路かどうか」です。建築基準法上の道路に2m以上接道していない土地には原則として建物を建てることができません。

🛣️

1項1号道路——一般的な公道(幅員4m以上)

建築基準法42条1項1号

道路法による道路(国道・都道府県道・市区町村道)で幅員4m以上のもの。最も一般的な公道です。この道路に2m以上接道している土地には建物を建てることができます。城東エリアの主要道路はこれに該当します。

不動産価値への影響:◎ 最も問題なし
📐

2項道路(みなし道路)——幅員4m未満の旧来の道路

建築基準法42条2項

建築基準法施行時(1950年以前)に既に建物が建ち並んでいた幅員1.8m以上4m未満の道路。建築基準法上は「道路とみなす」扱いだが、建替え時にはセットバック(道路中心線から2m後退)が義務。城東エリアの下町に非常に多い道路の種類です。

不動産価値への影響:△ セットバックが必要
📋

位置指定道路(1項5号道路)——開発者が造った私道

建築基準法42条1項5号

土地を分割して宅地開発する際に造られた私道で、特定行政庁(都道府県・市区町村)から道路位置の指定を受けたもの。幅員4m以上が原則。分譲地の中の道路がこれに当たることが多い。私有地ですが建築基準法上は道路として扱われます。

不動産価値への影響:○ 私道だが建築可能
🔴

接道なし・建築基準法外道路——再建築不可

建築基準法の接道義務を満たさない

建築基準法上の道路に2m以上接道していない土地は「再建築不可」となり、既存の建物を建て替えることができません(増築にも制限あり)。城東エリアの旧来の住宅密集地・旗竿地・路地奥の物件に多く見られます。売却価格が大幅に下がる最重要チェック項目です。

不動産価値への影響:✗ 再建築不可で大幅減価

💡 道路の種別は「公図」「建築計画概要書」「市区町村の窓口」で確認できる

自分の物件・購入検討中の物件の道路種別は①法務局で公図を取得する②市区町村の建築指導課窓口で道路台帳・建築計画概要書を確認する③不動産会社に調査を依頼する、の方法で確認できます。重要事項説明書にも記載されますが、売買の前段階から確認しておくことをおすすめします。

032項道路とセットバック——城東エリアで特に多い問題

葛飾区・足立区・江戸川区・墨田区・荒川区などの城東エリアの下町では、2項道路(みなし道路)に面した物件が非常に多く、売却・建替えで必ず確認が必要なテーマです。

セットバックとは何か

2項道路に面した物件で建替えを行う場合、道路の中心線から2m後退(セットバック)した位置を新しい建物の外壁ラインにしなければなりません。例えば現在の道路幅員が3mであれば、中心線から両側に2mずつ後退するため、理論上は4m幅の道路になります。後退した部分(セットバック部分)は建物・塀・フェンスを設置できず、将来的に道路扱いになります。

⚠️ セットバックすると有効宅地面積が減少する

セットバックした部分は道路として扱われるため建物を建てることができない面積が増えます。例えば敷地面積100㎡の土地でセットバック部分が10㎡発生した場合、実際に建物を建てられる宅地面積は90㎡になります。建ぺい率・容積率の計算もセットバック後の面積で行います。不動産の査定・重要事項説明では必ずセットバック面積が明示されます。

2項道路・セットバックが売却に与える影響

  • セットバック部分は固定資産税が非課税になることがある:セットバックした部分を道路として提供(寄付・無償使用許可)した場合、市区町村によっては固定資産税が非課税になる場合がある
  • 売却価格への影響:セットバックによって有効宅地面積が減少するため、その分が売却価格に反映される。査定では必ずセットバック面積を考慮した「実質的な宅地面積」で評価される
  • 重要事項説明での開示義務:売却時の重要事項説明書にセットバックの有無・面積が記載される義務がある。買主への適切な説明が重要
  • 建替え時の注意:セットバック後の建蔽率・容積率で設計する必要があり、想定より小さい建物しか建てられないケースがある

私道・接道問題のある物件もご相談ください

再建築不可・2項道路・私道負担あり物件の売却に対応。
秘密厳守・相談無料・社長が直接対応。

04私道負担とは——費用・修繕・通行権の問題

「私道負担あり」という表記が不動産の広告に出てくることがありますが、具体的に何を負担するのかを正確に理解しておくことが重要です。

私道負担とは

私道負担とは、接道している道路が私道の場合に、その道路の一部(持分)を所有していることを指します。例えば位置指定道路が6人の共有持分で所有されている場合、各所有者は6分の1の私道持分を持ちます。私道持分があれば通行・利用が保証されますが、修繕費用の負担義務も生じます。

私道負担がある場合のポイント

  • 修繕費用の負担:私道が傷んだ場合の補修費用(アスファルトの補修・側溝の修繕など)は私道所有者が按分して負担するのが原則。共有者全員で費用を分担する必要があり、意見が合わないとトラブルになることがある
  • 固定資産税の負担:私道(公衆用道路として登記されている場合は非課税の市区町村も多い)の固定資産税は所有者が持分に応じて負担する。自治体によって扱いが異なる
  • 私道持分なし(通行権のみ)の問題:私道に面した土地でも「私道持分なし」の場合がある。持分がないと将来的な通行拒否・掘削拒否(ガス・水道管の工事)などのリスクが生じる
  • 掘削承諾書の取得:私道に面した土地でガス・水道の新設・交換工事を行う際は私道所有者全員の「掘削承諾書」が必要。承諾を得られないと工事ができない深刻な問題になる

📌 「私道持分なし」は重大リスク——売買前に必ず確認

私道に面した物件で「私道持分なし」の場合、将来的な通行・ガス水道の掘削工事に私道所有者の承諾が必要になります。所有者が多数いる・所有者が行方不明・所有者が承諾を拒否する、などの状況になると工事ができず生活に支障をきたすことがあります。売買時には私道持分の有無・通行掘削の承諾書が取得済みかどうかを必ず確認しましょう。

05私道に面した物件の売買で気をつけること

私道に面した物件を売る側・買う側それぞれが注意すべきポイントを整理します。

売る側(売主)が注意すること

📋

私道の所有関係・持分を事前に整理する

売却前の準備として最重要

接道している道路が私道の場合、誰がどの割合で所有しているか・自分に持分があるかどうかを事前に法務局で確認します。持分がある場合はその情報を売却時に適切に開示する必要があります。

✅ 対応:法務局で私道の登記事項証明書を取得して所有関係を確認する
🔧

通行・掘削の承諾書を事前に取得しておく

持分なし・共有私道の場合は必須

私道持分がない・共有私道の場合は、他の私道所有者から「通行・掘削に関する承諾書」を事前に取得しておくことで、買主の住宅ローン審査がスムーズになり売却がしやすくなります。承諾書がないと住宅ローンが通らないケースもあります。

✅ 対応:売却前に私道所有者全員に通行・掘削承諾書を依頼して取得しておく
📏

セットバックの有無・面積を事前に確認する

2項道路に面した物件で必須の確認事項

2項道路に面した物件はセットバックが必要な場合があります。売却前にセットバック面積を確認し、「セットバックあり・〇㎡」として適切に価格に反映させることが重要です。すでにセットバック済みかどうかも確認が必要です。

✅ 対応:市区町村の建築指導課に問い合わせてセットバックの有無・面積を確認する

買う側(買主)が注意すること

  • 接道している道路の種別を確認:公道か私道か・建築基準法上の道路に該当するかを必ず重要事項説明書で確認する
  • 私道持分の有無・割合を確認:私道に接道している場合は自分に私道持分が引き継がれるかどうかを確認する
  • 通行・掘削承諾書の有無を確認:私道持分がない場合は通行・掘削承諾書が取得済みかどうかを確認する
  • セットバックの有無・面積を確認:2項道路に面している場合はセットバック後の有効宅地面積・建替え後の建物規模を確認する
  • 住宅ローンの審査に影響する場合がある:私道持分なし・再建築不可の物件は住宅ローンの審査が通らない金融機関がある。事前に金融機関に確認する

06再建築不可物件——接道義務を満たせない土地

建築基準法上の道路に2m以上接道していない土地は「再建築不可物件」となり、既存の建物を建て替えることができません。城東エリアの旧来の住宅密集地に多く存在します。

再建築不可になる主なケース

  • 道路に接道していない(袋地):他の土地に囲まれており道路に全く接していない土地
  • 接道部分が2m未満:道路には面しているが間口(接道部分の幅)が2m未満の土地(旗竿地で竿部分が2m未満のものなど)
  • 接道している道路が建築基準法上の道路でない:幅員が1.8m未満の道路・建築基準法施行前から存在しない道路など
  • 建築協定・地区計画で独自の規制がある:地区独自の規制で接道条件が厳しくなっているケース

🚨 再建築不可物件の売却価格は大幅に下がる

再建築不可物件は建て替えができないため、一般市場での購入者が大幅に限られます。同エリアの再建築可能物件の40〜70%程度の価格になることが多いです。ただし再建築不可物件の買取専門業者・投資家が存在するため、売却自体は可能です。一番不動産では再建築不可物件の売却にも対応しています。

再建築不可物件を「再建築可能」にする方法

  • 隣地を買収して接道幅を2m以上にする:隣地の一部を購入・借り受けして接道幅を確保する方法。費用はかかるが再建築可能になれば大幅な価値向上につながる
  • 43条2項の許可(但し書き許可)を取得:建築基準法43条2項の規定による許可を特定行政庁から受けることで、接道義務を満たさない土地でも建築できるケースがある
  • 隣地と合筆して接道条件を満たす:隣地の土地と合筆(一つの土地にまとめる)することで接道条件を満たす場合がある

07道路問題が絡む売却の対処法

私道・2項道路・再建築不可などの道路問題が絡む物件でも、適切な戦略で売却することは十分可能です。

道路の状況 売却価格への影響 推奨する売却方法
公道・幅員4m以上 影響なし(通常価格) 通常の仲介売却
2項道路(セットバックあり) セットバック面積分の減価 仲介売却(セットバック込みで価格設定)
私道(持分あり) やや減価の場合もあり 承諾書を整備して仲介売却
私道(持分なし) 住宅ローン審査に影響 承諾書取得後に仲介・または買取
再建築不可 相場の40〜70%程度 専門買取業者・投資家向け売却
袋地・接道なし 大幅減価 隣地への交渉・買取業者への相談

✅ 道路問題のある物件も一番不動産にご相談ください

「2項道路・セットバックあり」「私道持分なし」「再建築不可」「旗竿地」など道路に関わる問題がある物件の売却も一番不動産で対応しています。専門の買取業者への紹介・隣地交渉のサポート・43条許可の活用相談まで、状況に応じた最適な売却方法をご提案します。まずはご相談ください。

08よくある疑問Q&A

Q

2項道路に面した物件を売却したいのですが、セットバックは売却前に行う必要がありますか?

A

セットバック自体は建替え時に行えばよく、売却前に実施する義務はありません。ただし重要事項説明書に「セットバックあり・〇㎡」として明示する必要があります。すでにセットバック済みの場合はその旨を伝えます。セットバックの有無・面積が売却価格に影響するため、事前に市区町村の建築指導課で確認しておくことをおすすめします。

Q

私道の修繕が必要になった場合、費用は誰が負担しますか?

A

私道の修繕費用は原則として私道の所有者が持分に応じて負担します。共有私道の場合は共有者全員で協議して費用を分担します。ただし私道を行政に「移管(寄附)」することで公道となり、以後の維持管理は行政が行います。移管の条件(幅員・路面状況など)は市区町村によって異なります。

Q

再建築不可物件でも売却することはできますか?

A

はい、売却することは可能です。ただし一般市場での購入者が限られるため価格は低くなります。再建築不可物件の専門買取業者・投資家向けに売却するのが一般的です。また隣地が購入希望の場合は合筆で再建築可能になる可能性があり、隣地への売却打診が高値につながることもあります。一番不動産では再建築不可物件の売却にも対応していますのでご相談ください。

Q

私道に面した物件を購入しましたが、住宅ローンが通りにくいと言われました。なぜですか?

A

金融機関は担保価値の観点から、私道持分なし・再建築不可・通行掘削承諾書未取得の物件への融資を慎重に扱います。特に私道持分がなく通行・掘削の承諾書も取得されていない場合は住宅ローンが否決されることがあります。対策として①私道持分を取得する②通行掘削承諾書を取得する③私道対応物件に融資実績のある金融機関を選ぶ、などが有効です。

Q

接道している道路が公道か私道か、どうやって調べればいいですか?

A

①法務局で公図(地図)・登記事項証明書を取得する②市区町村の建築指導課・道路管理課に問い合わせる③不動産会社に調査を依頼する、の3つの方法があります。公図上で道路部分が「公衆用道路」と地目表示されていても所有者が個人(私有)の場合は私道です。不動産の売買では重要事項説明書に記載されますが、購入前に自分でも確認することをおすすめします。

09まとめ

私道と公道——押さえる3つのポイント

  • 接道している道路が公道か私道か・建築基準法上の道路かどうかを必ず確認する——これが「再建築可能かどうか」を決める最重要チェック項目
  • 2項道路(幅員4m未満の旧道路)に面した物件はセットバックが必要——セットバック後の有効宅地面積・建替え後の建物規模を確認してから売買の判断をする
  • 私道持分なし・通行掘削承諾書未取得は重大リスク——住宅ローン審査・将来の工事に支障が出る可能性があるため、売買前に必ず整備する

「自分の物件が私道に面しているかどうか確認したい」「2項道路・セットバックがある物件を売却したい」「再建築不可の土地でも売れるか相談したい」「私道持分がなくて困っている」——道路に関わる不動産の問題は複雑なケースが多いですが、一番不動産がまとめてご相談をお受けします。社長が直接・秘密厳守でお答えします。

▼ 私道・接道問題のご相談はこちら

私道・接道・再建築不可の
ご相談は一番不動産株式会社へ

葛飾区・足立区・江戸川区・墨田区・荒川区・台東区に対応。
秘密厳守・相談無料・無理な営業なし。